読みもの

2020/11/13 11:45



からだを温めるリフレクソロジーサロン「awai」主宰の岩井愛が、冷え性改善のコツや、温活アイテムをご紹介するコラム「冷えとりノート」。17回目は「深呼吸のススメ」です


これから本格的な冬のシーズンが訪れます。

からだを温める方法はいろいろあり、これまでのコラムでもたくさんご紹介してきましたが、今回は、冷え改善法のなかでも最も手軽にできる「深呼吸」について、あらためてお伝えしたいと思います。


冷えと深呼吸


冷えと自律神経、呼吸には、それぞれ深い相互関係があります。


自律神経とは、生命維持のために、自分の意思とは無関係に24時間働き続けている神経のこと。

呼吸器、循環器、消化器などの機能を調整しています。


自律神経には、交感神経と副交感神経があります。


交感神経…からだが活動しているときや昼間に活発になります。

緊張や興奮しているとき、激しい運動をしているとき、恐怖やストレスを感じているときなどにも優位になります。


副交感神経…からだが休息しているときや睡眠時に活発になります。

心地良い音楽を聴いたり、落ち着く香りを嗅いだり、心身がゆったりとリラックスしているときなどにも優位になります。



この二つのバランスが整ってうまく作用することが理想ですが、現代人は、ストレスなどのさまざまな要因から、交感神経優位の状態になりやすいといわれています。

交感神経優位になると、呼吸が浅くなり、筋肉が緊張し、血管が収縮します。

それにより血液が末端まで充分に行き届かず、手足が冷えてしまうのです。


そんなときに効果的なのが、深呼吸。

呼吸には、胸式呼吸と腹式呼吸があります。


胸式呼吸…息を吸うと胸のあたりがふくらむ早く浅い呼吸で、交感神経を優位にします。


腹式呼吸…息を吸うとお腹のふくらみを感じる深くゆったりとした呼吸で、副交感神経を優位にします。


冷えを改善するには、腹式呼吸を意識することが大切。

腹式呼吸は、横隔膜を上下に動かして行うので、肺が大きく縦に伸縮します。

酸素をたくさん取り込めるので、からだの細胞は活性化し、血液の循環も良くなって温まるのです。


腹式呼吸のやり方


まず、お腹をふくらませるイメージで鼻から息を吸います。

次に、お腹をへこませながら、口からゆっくり息を吐きます。

吸うときの倍くらいの時間をかけて吐きましょう。

腹式呼吸では、この「ゆっくり吐くこと」が重要なのです。


始めのうちは、仰向けに寝て行ったり、お腹に手を当てながら行うとやりやすいですよ。

その際、以前のコラムでご紹介したKinoKotoの「ほっとするマルチピロー」をお腹にのせておくと、さらに温め効果がアップします。



また、頭のなかでイメージを持ちながら深呼吸することもおすすめです。

息を吸うときは、ご自分が心地良いと思う風景……たとえば森や海など、空気のきれいな場所をイメージして吸い込みましょう。

好きなアロマを焚くのも良いですね。


そして息を吐くときは、からだのなかの滞りを出し切るようなイメージで。

もやもやした気持ちなどがあれば、それらも手放すように吐き出してしまいましょう。



深呼吸が習慣的にできるようになると、冷えを感じたときだけでなく、緊張したとき、イライラしたときなども、「まずは深呼吸しよう」と思います。

そうすると、なんだかぽかぽかしてきたり、余計な力が抜けてリラックスできるのです。


何の道具もいらず、とても簡単にわたしたちの心身を整えてくれる深呼吸。

ぜひ取り入れてみてくださいね。


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井愛(awai主宰/リフレクソロジスト)

ナチュラルなライフスタイルを提唱するサロンやショップにて施術、接客のほか、商品開発や販促などに長年携わる。
また、冷えや女性のからだにまつわるイベントなどを多数企画、運営し、自ら講師も務める。
2018年より、からだを温めるリフレクソロジーサロン「awai」を主宰。
日本リフレクソロジー協会認定プロフェッショナル・リフレクソロジスト。