2019/06/26 11:04



からだを温めるリフレクソロジーサロン「awai」主宰の岩井愛が、冷え性改善のコツや、温活アイテムをご紹介するコラム「冷えとりノート」。1回目は「からだが冷える要因を知ろう」です。


現代女性の多くが、からだの冷えを感じているといわれています。

一般的に、女性のからだは男性よりも脂肪があります。
脂肪には血管がないため、からだの末端まで血流が届きにくいことと、発熱器官である筋肉が少ないため、体温が低い人が多いのです。

また月経前は、体内の水分量が増えることで冷えやすくなったり、ホルモンバランスの乱れから血液循環も滞り、冷えの症状が出ることがあります。

ただ近年は、女性だけでなく、男性も冷えによる不調を覚える人が増えているようです。性差による元々のからだの作りに関わらず、生活習慣や日々のストレスの影響などで、現代人のからだは著しく冷えているのです。

からだを冷やす要因


運動不足
筋肉は、体温の約3〜4割を生み出す発熱器官。
一般的に、30歳を過ぎると、何もしないと年に1%の筋肉が減っていくといわれています。
年齢を重ねるにつれ冷えを感じる人が多いのは、筋肉量の減少が一つの要因です。

食事
現代人は、忙しさもあり食事の栄養バランスが乱れがち。
旬のものを腹八分目でいただくようにしましょう。
食べすぎ、飲みすぎも、消化吸収のために血液が胃腸に集中し、からだの末端が冷えてしまいます。

冷房
これからの季節、屋内はどこも強い冷房が効いています。
年々厳しくなる猛暑のなかで、冷房は欠かせない助けではありますが、長く当たっているとからだはどんどん冷えていきます。
冷房が当たりやすい肩をカバーするストールを持ち歩いたり、冷えがたまりやすい足元を温めるレッグウォーマーを身に着けたり、アイテムを上手に使いながら自己防衛することが大切です。



ストレス
からだが緊張状態にあると血管が収縮し、血液循環が滞って冷えにつながります。
そんなとき一番簡単にできる対策が、深呼吸。
イライラしたり、不安を覚えたり、すこしマイナスな気持ちになってしまったときは、まずはゆっくり深呼吸してみましょう。
自律神経のバランスが整い、自然とリラックスできますし、血の巡りが良くなって冷えも解消されます。

冷え対策の反射区


冷え対策として、足裏やふくらはぎを揉みほぐすこともおすすめ。
リフレクソロジーでは、足裏にある「反射区(からだの器官が反射投影されたゾーン)」を刺激することにより、からだに備わる自然治癒力を引き出します。
血液やリンパの流れをスムーズにし、老廃物の排泄を促しますので、冷えやむくみの改善にも効果的といわれています。


数ある反射区のなかでも、冷え対策としてご紹介したいのが「ソーラープレクサス(太陽神経叢)」。
ここは、自律神経のバランスを整える反射区です。

そもそも自律神経とは、内臓を始め、自分では意識して働かせることができない心身の活動を調整してくれる神経のこと。 
「神経叢(しんけいそう)」とは「神経細胞の集まり」で、みぞおちの辺りにある、太陽の光のように放射線状に各臓器に伸びている神経細胞の集まりを「ソーラープレクサス(太陽神経叢)」といいます。
自律神経の中枢は、脳にある視床下部が担っていますが、お腹にもコントロールする場所があるのです。 

冷えにも効果的な「湧泉」


そんなソーラープレクサスは、リフレクソロジーの施術でもっともよく刺激する反射区ですが、東洋医学でも「湧泉」というツボが同じ場所にあり、非常に重要視されています。
「湧泉」は、エネルギーが「泉」のように「湧」き出るとされているツボ。
血液の循環を良くし、冷えにも効果的といわれています。 

ソーラープレクサスの反射区は、足の真ん中より少し上の部分、足の指を曲げたときに一番くぼむ場所にあります。 
ぜひ日々のセルフケアでも、足裏を揉みながらソーラープレクサスに触れてみてください。 両手の親指を使い、「じぃーん」とした痛気持ちよさを感じるくらいの強さで押してみましょう。 


梅雨時は、特に自律神経が乱れやすいとき。
「梅雨寒」「梅雨冷え」ということばがあるように、急に気温が下がって想像以上にからだは冷えています。
まずはご自身のからだの冷え具合を観察し、無理なくできるセルフケアから対策を始めてみてくださいね。


岩井愛(awai主宰/リフレクソロジスト)

ナチュラルなライフスタイルを提唱するサロンやショップにて施術、接客のほか、商品開発や販促などに長年携わる。
また、冷えや女性のからだにまつわるイベントなどを多数企画、運営し、自ら講師も務める。
2018年より、からだを温めるリフレクソロジーサロン「awai」を主宰。
日本リフレクソロジー協会認定プロフェッショナル・リフレクソロジスト。